国道167号線は阿納尻から矢代崎まで、抜群に整備されたトンネルを抜ければ快適なツーリングを満喫できる。しかし、奈胡崎を目の前にして新道は終わり、普通車ですら行き違いが困難な旧道を通されてしまう。まるで滋賀県の八草トンネルのような非情さだ。
自転車乗りにとっては旧道の方が断然楽しいのだが、トンネルの開通した区間では全て鉄柵で閉鎖されている。だからこのエリアだけが貴重な旧道というわけで、何年か先にトンネルが開通すれば他の旧道と同様に鉄柵が張られてしまうだろう。

(何か峠っぽい)

さて、この旧道、半島の先端がピークとなった単調な坂道。しかし、実際はかなり曲がりくねった道でなかなか半島の先端まで上りきれない。辛抱して60メートル程上り返せば奈胡崎の尾根に到達し、一転して緩い下り坂となる。この尾根に当たるところに小さな祠が祀られている。浅学な吾人がこの場所を峠と断言していいのかはわからないが、峠の達人が規定している諸条件を満たしているので、とりあえず近辺の名を借りて「矢代峠」とした。この峠の正式名称については後日、再調査したいと思っている。


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