春日野峠とは、旧国道8号線のトンネル跡のこと。廃道マニアならたまらない雰囲気のトンネルだろう。
この峠に行くためには、武生市中津原地区の中津原トンネル入り口付近にある側道に入り、更に旧8号線に入らなくてはならない。

(写真の重機は廃車のようだ)

しかし旧8号線は現在、右も左も通行止めになっている。左に行けば産廃置き場、右に行けば1キロちょっとで春日野トンネルに到達する。

(左側の終点の崖。産廃置き場らしい。ちなみに写真を撮った場所も立ち入り禁止)


さて、右側に曲がった場合のコースだが、さすがに人気は全く無い。道も荒れてはいるが轍(わだち)ができているので走るのに大きな支障はない。



緩やかな斜面を上って行けば、5分程度で春日野トンネルに遭遇する。よく心霊特番等で幽霊トンネルを扱っているが、このトンネルはまさにそんなトンネルだろう。崩落しかけた雰囲気が引き立て役になっている。
とはいってもそんな気持ちで来て貰うような場所ではないし、そうなってほしくもない。このままひっそりと佇んでいる姿がよく似合っているようだし。

(今は完全に通行止めとなっている。このまま朽ちて行くのが運命だろう)

このトンネル、歴史は非常に古く、日露戦争のあたりに軍主導の下で造成されたとのことである。ものの本によると、開通は明治19年12月で、このトンネル上部の春日野隋道という額は、前福井藩主慶永の手によって掛けられたという。ちなみに崩落部分とは上の写真でいえば左上の部分のことで、トンネル内部は水は溜まってはいたが歩いて抜けることはできそうだ(菅谷峠よりは安全そう)。
(トンネル内部。思ったよりは荒れていない)


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